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ICTによる障害児療育、幼児・児童教育事業

三宮 直也 /  Naoya Sangu ( 第2期 )
キートン・コム  

事業概要

【日本における障害児療育の現状】

 日本の小中学校に通う全生徒のうち約6%がなんらかの知的障害・発達障害を抱えていると言われており、その数は全国で約25万人に達するとの調査報告がなされています。

 自閉症などの発達障害は、先天性の脳機能障害とされていますが、いまのところハッキリとした原因がわかっておらず、残念ながら根本的な治療法は確立されていません。ただ、1980年頃から米国で始まったABA(応用行動分析)やTEACCH(生活環境の整備から進める方法)などの療育法によって、一定の改善がみられるとの報告がなされています。

 ところが、日本においては、療育に関する情報が社会に十分浸透していない、正しい知識を持った専門家が不足している、などの問題により、適切な療育を受けることのできない子どもたちが数多く存在しているのが実情です。

【私たちのミッションと事業モデル】
 
 そこで私たちは「世界中の子どもたちに適切な教育と生活支援の仕組みを平等に提供する」を目標に、ICTを活用した障害児療育、幼児・児童教育事業をスタートアップしました。具体的には、iPhone/iPadなどの携帯情報端末を活用した障害児および幼児向けの学習・生活支援アプリケーションの企画と開発をおこなっています。

 子どもたちが学習をする上で一番大切なことは「本人自らが学ぼうとする意欲をもつこと」と考えており、私たちが開発するアプリケーションでは、ABAなどの個別療育法のメソッドとゲーム化された個別適応学習を融合することで、子どもたちが楽しみながら認知の向上と人格の形成ができるような仕組みを目指しています。これによって障害児が本来もっている潜在的な能力を最大限まで引き出したいと考えています。

 そしてICT化の大きなメリットである、可搬性とカスタマイズ性を活かして、日本だけではなく世界中の子どもたちに適切な学びの機会を広く提供していきたいと思っています。

【将来に向けてのビジョン】

 当初は発達障害を抱えたお子さんのいる家庭に対して、療育・生活支援アプリケーションを提供していく予定ですが、将来的には2015~2020年に予定されている小中学校へのデジタル教科書全面導入に向けて、発達障害児向けのデジタル教科書・教材を開発し、学校や療育施設などへの導入を目指していきたいと考えています。

 

事業を始めたきっかけ

【私自身の背景】

 私には2人の息子(5歳と12歳)がいますが、いずれも発達障害(自閉症スペクトラム障害)との診断を受けています。

 10年前、長男が3歳のときに自閉症と診断されて以来、様々な種類の療育を試みてきました。ABAやVBなどの個別療育プログラムをおこなうために、学生のアルバイトを雇ってセラピストとして育成したり、海外から専門家を招き、療育に関する勉強会を開催したりしてきました。

 今年で13歳になる長男は、いまでも重度の自閉症として特別支援学校に通っていますが、昔のまったく何も出来ずに言葉もしゃべれなかった頃に比べれば、療育のおかげで大きく成長したと思っています。

 そして、同じ問題を抱えているご家族が多いということに気付いた私たち夫婦は、2003年に自閉症児のための育児サークルを練馬区で立ち上げました。いまでは自閉症児を抱える30家族以上が参加をし、日々前向きに療育に取り組んでいます。

 私自身は15年以上もの間、IT業界に身を置き、アプリケーションの開発やWebシステムの開発に携わってきましたが、数年ほど前から「社会の役に立つような事がしたい」と漠然と考えるようになりました。そして、2010年10月、当時3歳の次男も「自閉傾向がある」と診断されたのを契機に、障害がある子どもの療育と自立支援を自分自身の一生涯の仕事にしようと強く決意しました。

【この事業を始めたきっかけ】

 たまたま息子たちに携帯情報端末(iPhone/iPad)を渡したところ、ほとんど使い方も教えていないのに、親よりも上手に操作しているのを見て、夫婦でビックリしました。当時3歳だった次男でさえも、自分でゲームを起動して、楽しそうに遊び出したのです。

 子供の適応力の高さに驚くと同時に、指を使ってタッチパネルを操作するという直感的なユーザーインタフェースは療育用のデバイスとして最適なのでは?と思い付きました。子ども向けの知育ゲームは数多くありますが、もっと子どもたちが楽しめて、しかも療育に役立つものができるのではないか?という想いが段々膨らんできたのが、そもそもの出発点です。

ひとことメッセージ

 事業を進める上で最大の強みは、私自身が発達障害を抱える息子の父親であるということです。これまで息子に対しておこなってきた療育の知識とノウハウを様々なカタチで活かしていきたいと考えています。
 そして、何より私たちの周りには同じ問題を抱え、今すぐに支援を必要としている人達が大勢います。育児サークルに参加されている家族の皆さん、息子が通っている支援学校の先生方や生徒達など、その多くの人たちの声に耳を傾け、どのような支援を必要としているのかを知ることが私たちの強い原動力となります。ぜひ皆さまからのご意見とご要望をお寄せください。
 また、障害児支援に限らず、ICTを活用した幼児・児童教育、子育て支援等に携わっている企業、学術機関、NPOなどの皆さまともアライアンスを組んで、この分野におけるイノベーションをパートナーの皆さまといっしょに実現していきたいと考えています。ご興味がお在りの方は、ぜひ私たちまでお問い合わせください。

 

活動レポート

子育て支援アプリ「子ども静かにタイマー」(iPhone/iPad対応)をリリースしました。

騒ぎがちで物事に集中することが困難なお子さんのためのトレーニングアプリです。
発達障害のある私の息子が数年前から奇声・無駄声・手叩きが激しくなり、対処に困っていたのですが、視覚情報を頼りに自分自身でコントロールすることを支援するアプリがあれば、と思って開発しました。
■子ども静かにタイマーの紹介ページ:
http://keaton.com/apps/silencetimer/ja/
■ブログでの紹介記事
http://blog.keaton.com/2012/02/silencetimer.html
■アプリのダウンロードページ(App Store):
http://itunes.apple.com/jp/app/id497681489?mt=8

---------------------------------------------------------------------------------【2012/02】

 

第1弾アプリ「YumYum パズル!」(iPhone/iPad対応)をリリースしました!
まる、三角、四角など「かたち」をテーマにした2〜8歳の子ども向け知育パズルゲームです。
次々に登場するチョコレートとクッキーのピースをお菓子のケースにどんどん詰め込んでいきましょう。
楽しいパズルを通じて小学校の算数で習う基本的な図形を学ぶことができます。
また、自閉症など発達障害があるお子さんでも楽しみながら学べるように工夫されています。
■YumYum パズル!の紹介ページ:
http://keaton.com/apps/yumpuzzle/ja/
■アプリのダウンロードページ(App Store):
http://itunes.apple.com/jp/app/id464191931?mt=8
■プレイ動画:
http://www.youtube.com/watch?v=NdfIoa5Bp08

---------------------------------------------------------------------------------【2011/11】

 

第1弾として、幼児を対象とした学習アプリの制作を進めています(iPhone/iPad対応)。もちろん発達障害を抱えたお子さんでも楽しみながら学べる要素をふんだんに盛り込んでいますので是非ご期待ください。

8月上旬頃のリリースを目指して鋭意開発中ですので、もうしばらくお待ちください。最新情報等は、ブログやTwitterなどで随時発信していますので是非チェックしてみてください!

Keaton.com ブログ - 親子で楽しむスマートフォン!
http://blog.keaton.com/

Naoya Sangu on Twitter
http://twitter.com/vochkun

---------------------------------------------------------------------------------【2011/7】

【事業カテゴリ】
2期生医療・福祉・健康教育・こどもの健全育成

【団体名/事業名】
キートン・コム

【活動地域】
日本及び世界各国

【ウェブサイト】
http://keaton.com/

【ブログ】
http://blog.keaton.com/

【プロフィール】
【略歴】1972年12月、新潟県柏崎市生まれ。1991年3月、新潟県立柏崎常盤高等学校普通科卒業。1995年3月、明星大学理工学部卒業。1997年3月、東京都立大学大学院(現首都大学東京)工学研究科修了。1997年4月、キートン・コム(個人事業)を立ち上げ、ITコンサルタントや業務用ソフトウェアの開発等に従事。1999年4月、東京工学院専門学校ゲームクリエイターコースでプログラミングの非常勤講師を2年間務める。1998年12月、株式会社ゼン設立。取締役開発責任者(CSA)として、ソフトウェア製品やITサービスの研究開発に従事。2007年12月、株式会社ケイビーエムジェイ入社。インターネットサービスの開発に従事。2011月2月、同社退職。
【賞罰】アナログスティックを使った文字入力システムの開発で2002年AMDアワード技術賞を受賞。
【家族構成】既婚(子供2人)

【影響を受けたもの】
著書や講演会を通じて大きな感銘を受けた方々:日本理化学工業 大山泰弘会長、アントレプレナーセンター 福島正伸社長、フローレンス 駒崎弘樹代表、元日本海軍パイロット 坂井 三郎中尉

【座右の銘】
間違った決断は、最後まで下されない決断に優る

【オフの過ごし方】
子どもと散歩、ネトゲー(今は遊ぶ時間がないので休止中)