
貴重な幹細胞ソース、臍帯血の保管及び臨床開発を推進する事業
益城 賢太郎 /
Kentaro Masuki
( 第2期 )
NPO法人ステムポータル / ファミリーセルバンク株式会社
事業概要
【臍帯血(さいたいけつ)とは】
出産時に赤ちゃんとお母さんを繋ぐへその緒に含まれる血液で、幹細胞を豊富に含みます。採取する際のリスクは有りません。生まれ時に1度しか採れない非常に貴重な血液です。
【幹細胞とは】
様々な細胞に変化できる能力(多分化能)と、オリジナルの自己を保ちながら増えることができる能力(自己増殖能)を併せもつ細胞です。臍帯血以外には骨髄、脂肪、歯髄、末梢血などにも含まれます。ES細胞やiPS細胞も幹細胞の一種です。
◆事業のミッション
幹細胞活用が当たり前の社会の創出
◆事業内容
①エリアで臍帯血保管を推進して、臨床開発をおこなうエリアバンクの構築
②臍帯血を社会でシェアするソーシャルバンクの創出
③臍帯血の啓蒙
④臍帯血の関連技術の研究開発
①エリアで臍帯血保管を推進して、臨床開発をおこなうエリアバンクの構築
臍帯血保管推進のために一番大事なことは臍帯血の活用方法を多くしていくことだと考えます。現状では白血病の治療にのみ使用されていますが、それ以外にも脳性麻痺やⅠ型糖尿病などの難治性疾患に対して治療効果が期待されています。
地域の医科大学と連携して、その地域住民の臍帯血を保管します。その中で指定の疾患になった場合に、臨床研究という形で保管臍帯血を使用して治療を行いエビデンスを蓄積します。このようなエリアバンクを3年以内に複数構築していきます。
②臍帯血を社会でシェアするソーシャルバンクの創出
現在の日本の臍帯血保管については公的バンク及び私的バンクともに事業の継続性に問題を抱えています。私的保管及び公的保管を枠をより柔軟性をもって考え、新たな臍帯血を保管する新たな仕組みソーシャルセルバンクを提唱、推進していきます。
③臍帯血の啓蒙
一般の方々に臍帯血を啓蒙していく機会を創っていきます。他のNPO団体と共同で妊産婦・プレママ対象とした「出産・子育て準備まつり」というイベントを定期的におこない、その中の1コンテンツとして臍帯血を啓蒙していきます。
④臍帯血関連技術の研究開発
臍帯血の分離、凍結、培養にかんする技術を、筑波大学と共同研究しています。幾つかの技術については特許申請をおこなっています。オペレーションコストを低減させて保管価格を下げて、よりユーザーが預けやすい環境をつくりだします。
上記の4つの事業を推進して事業ミッションを達成します。
事業を始めたきっかけ
みなさん、「臍帯血」をご存知ですか?それを長期保管できて、将来自分の子どもが白血病や脳性麻痺などの病気になったときに活用できることを知っていましたか?
日本の多くの皆様も、臍帯血という言葉は知っていても、詳細はほとんど知らないと思います。日本での臍帯血保管率(毎年生まれてくる子供のうち臍帯血を保管する人の割合)は1%以下だと言われています。一方、海外先進国での保管率は5~10%前後(韓国では20%が保存!)あり、臍帯血を活用した多くの臨床試験が行われています。また臍帯血を保管する企業が多数存在して、上場している会社もあります。韓国ではあのサムソンも臍帯血事業を行なっています。
特に臍帯血による脳性麻痺治療は注目を浴びています。脳性麻痺は出生前や出生時、あるいは出生直後に脳に受けた外傷がもとで筋肉の制御ができなくなり、けいれんや麻痺、そのほかの神経障害が起こることです(メルクマニュアルより)。発生割合は2-4名/1,000人と高いにもかかわらず抜本的な治療法がありません。アメリカなどでは現在、臍帯血を用いた脳性麻痺治療の有効性を確かめるための臨床試験が複数おこなわれています。
このギャップはなんなの?どうにかならないの?という問題意識がこの事業に携わった最初のきっかけです。近い将来、海外では臍帯血を活用した各種疾患への治療法が確立される可能性が高いです。その後に保管するバンクを充実させて、各種臨床試験をおこなっても治療の恩恵を受けれるのに10年以上かかってしまいます。この状況を変えなければいけない、少しでも早く臍帯血の恩恵が受けられる社会を創りださなければいけない、と想い事業構築に携わっています。
ひとことメッセージ
無限の可能性がある臍帯血。保管率を高め、活用できる環境を創出することで、たくさんの困っている人達を助けることができるはずです。そのために、今あるリソースで、この日本という特殊な環境で成功するためにはどうすれば良いのかを考え続けました。
臍帯血保管を推進して活用方法を生み出すために、,事業デザイン及び仕組みを作っていくことに注力して活動をおこなっております。徐々にではありますが支援者の輪が広がり我々が描く絵に近づきつつあります。
この事業は多くの方々に支えれて、少しづつではありますが推進しております。ご協力いただいているサポーター・パートナーの皆様にはこの場を借りて深く感謝申し上げます。また、事業が成長・成功するためにはより多くの方々のお力が必要です。この事業に興味があり、携わりたいという方がおられましたら気軽にご連絡ください。お待ちしております。
活動レポート
【5月度活動】 早稲田大学ビジネススクール柳孝一教授主催の「早稲田大学ベンチャー企業の創出」にて ファミリーセルバンクの事業計画のプレゼンテーションをおこないました。
【7月度活動】 ファミリーセルバンク株式会社のホームページをリリースしました。 http://familycellbank.co.jp/
【8月度活動】 FaceBookページで幹細胞啓蒙のための「世界一受けたい幹細胞の授業」をリリースしました。 http://www.facebook.com/stemcellclass とっつきにくいトピックですが、漫画家さんにお願いしてわかりやすいイラストで幹細胞関連のトピックを 説明します。是非御覧ください。
【事業カテゴリ】
2期生/ビジネス支援・産業支援/医療・福祉・健康
【団体名/事業名】
NPO法人ステムポータル / ファミリーセルバンク株式会社
【活動地域】
東京
【ウェブサイト】
http://familycellbank.co.jp/
【プロフィール】
1973年東京生まれ、埼玉育ち。
大学学部では応用生物、特に発生生物を学ぶ。大学卒業後は製薬会社に営業職として就職。コミュニケーション能力を高めつつ、日本における医療の良い面、悪い面を目の当たりにして、自分が人生でなすべきミッションについて深く考える。
患者さんのコミュニティーと接する機会を多く持ち、現状の立場では患者視点の医療効率向上に限界を感じ、製薬会社を退社。退職後、専門職大学院にて経営学、特にアントレプレヌールシップについて研究。大学院修了後はは美容院向けの商材(シャンプー、カラー剤など)メーカにてマーケティング職に携わりながら、臍帯血保管事業「ファミリーセルバンク」プロジェクトの計画・運営に従事、今に至る。
【影響を受けたもの】
人;松下幸之助&稲盛和夫
本;イノベーションのジレンマ&坂の上の雲
音楽;ビートルズ&尾崎豊
【座右の銘】
ただ生きるな、よく生きろ。
悲観主義は気分に属し、楽観主義は意志に属する
【オフの過ごし方】
ゴルフ、ランニング、愛犬(小梅、パグ♀)の散歩
