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自然の中で自然に育てる『森のようちえん』という保育を広める

野村 直子 /  Naoko Nomura ( 第2期 )
森のようちえんLittleTree  

事業概要

「森のようちえん」とは・・・北欧で生まれた自然の中での子育てで、子ども達の力を信じて、待ち、見守るという姿勢での保育。自然の中で子どもが感じるもの、体験する事に寄り添い、子ども達の力を引き出す、一つの保育のスタイルです。
ビジョン:「森のようちえん」を通じ、自分が本当にやりたい事ができる人を育て、やりたい事ができる社会を創ります。
ミッション:自然の中でありのままの子ども達を育む「森のようちえん」を普及させる事で、日本の保育に違いを作ります。
事業内容:
①実践:「森のようちえん」の実践を通じて、そこからこの保育の良さや成果を発信して行きます。「森のようちえん」のモデル事業を展開します。
②指導者育成:「森のようちえん」を行う上でのノウハウなどを提供していき、指導者個々の現場で生かせる手法や考え方を提供して行きます。「森のようちえん」のエッセンスを持った保育者の創出を目的とします。
③事業者普及と事業者支援:新しい事業者の創出と既に立ち上げた事業者へ向けての支援をします。また、既存の保育園・幼稚園の特色として「森のようちえん」の提案をして行きます。

3つの伝えたい事:
①自然に学ぶ
自然は、様々な事を感じ、考え、経験させてくれます。その中で大人も子どもも成長して行く事ができます。
② 自分がやりたい事をやる!
自分のやりたい事を見つけて、やってみる。失敗しても次にチャレンジ。大人も子どももこんな風に過ごしてほしいのです。
③ありのままでいる、受け入れてもらう
子ども達はいま目の前にある事が全て。だからそこに全力を注いで生きています。そんな子ども達を「信じ」「見守り」「受け入れる」それが私たち大人の役割です。大人も疲れている時もあり、イライラする時もあります。そんな時は、周りの人や子ども達にその気持ちを伝え、そのまま受け取ってもらう。そんなありのままの姿を認め合う事が出来る人間関係作りをしていきたいです。

 

事業を始めたきっかけ

カナダの保育所施設にて働いていた時に、個人の意見が尊重されるカナダの保育と、一斉保育の日本の保育の違いに気づいたのがきっかけです。
カナダの子ども達は自分の意見を自由に表現でき、自分で考える環境にいました。一方日本の保育は、先生が与えるものに従順にしなければならなく、自分のやりたい事を主張する子は問題児で、お話をよく聞ける子が良い子とされているケースが多くあります。その保育では、子どもの可能性を潰していると感じました。保育で子どもの育ちが違うこと、幼児教育の重要さを改めて感じ、「森のようちえん」の普及活動へと思いが繋がりました。
日本社会で起きている諸問題も、個々を認める幼児教育から解決できると思っています。


「人に、夢と希望のある人生を送って欲しい。」という思いを強く持っています。みんなが自分の可能性に前向きになって欲しいのです。そんな大人を育てることが、日本の未来を変えることだと思っています。
人と人が、お互いに認め合い、障がいも国籍も年齢も越えて、人と人との付き合いができれば、社会全体に繋がりが生まれ、生きやすい世の中になると信じています。


「信じて・見守る」という保育の「森のようちえん」。この概念をみんなが持っていることで、人も自然も大切にされる世の中になると思っています。そして、人と自然が共生していける、持続可能な社会ができると思っています。




人も自然も大切にする社会を作ることは、人と人が繋がることだと思っています。
「森のようちえん」という考え方は、「個を認める」という事です。それと同時に周りの人に助けを求めることも容易になる社会にもなるでしょう。
人と人が繋がり、助け合うコミュニティ作りができると思います。

具体的には、子どもは森のようちえんで育ち、そこには、これから出産するお母さんも保育を経験し、老後を趣味で楽しむお年寄りに昔ながらの遊びや行事・料理などを教えてもらう。そして、森のようちえん卒園後にも、みんなが自由に集う場を作り、勉強を見てもらったり、食事を一緒にとったり‥それに役立つ事を楽しむ若者やお年寄りも集う。
自然の大切にし、パーマカルチャーを導入してそこにコミュニティを作る。
・・・こんな夢を描いています。

ひとことメッセージ

「森のようちえん」に対する思いは人一倍強く、でも、自分だけで小さな幼稚園を立ち上げるだけではなく、たくさんの人に知ってもらいたいと思っています。日本の保育の選択肢、「保育園」「幼稚園」ともう一つ「森のようちえん」ができるように・・。
保育業界は、新しいことを進める上でたくさんの障壁が出てくる事と思います。
それでも、少しでも日本の保育にインパクトを与えられたらと思っています。
教育業界、保育業界の方々と一緒に日本の保育、教育を変えて行きたいと思っていますので、お力をお借りできれば嬉しいです。
ぜひ、多くの方と繋がりを持って行きたいと思っていますので、よろしくお願いします!
子ども達のために、子育て家庭のために、より良い保育を日本に広めて行きます!

 

活動レポート

この1年間、「森のようちえん」を広める事業とは何か?ということを考え続け、今新しい保育園を立ち上げ、園長という役割を得て、自分の拠点となる場所ができました。
今の課題は、その新しい保育園(横浜市家庭的保育室 もあな・ちいさな木)の保育運営を行いながら、そこから新しい保育の考え方としての「森のようちえん」を発信して行くとともに、暗黙値の多い「森のようちえん」という保育をいかに見える化し、アウトプットできる形に持って行くか、という事です。
今後、保育園運営とマニュアル・カリキュラム作成と指導者育成事業、という3つの事を持って、活動して行くようになるため、途中で事業が立ち消えないように、邁進して行きたいと思っています。

-----------------------------------------------------------【2012/02】

横浜市の森のようちえんのスタイルの保育園が今年の4月から立ち上がりました。
そこで、2歳児を担当しつつ、ほぼ毎日保育に入っています。
スタッフの経験知が様々。雇用形態が様々。という中で、やっと日々の保育と子どもたちの様子は落ち着いて来たので、6月からは、森のようちえんとして、より洗練されるように、助言していきたいと思っています。もう一つ、新しく始まった、川崎市の青少年施設での森のようちえんの、2~3歳児むけプログラムは、盛況で、6月のすべての回はキャンセル待ちとなりました。リピーターが徐々に増え、2~3歳児の単発でのイベントでも回を追うごとに子ども達の成長が見られています。ますます参加人数が増えそうです。

さらに、夏休みを利用して、指導者育成のためのイベントも企画中です。

-----------------------------------------------------------【2011/5】

【事業カテゴリ】
2期生地域活性・街づくり教育・こどもの健全育成

【団体名/事業名】
森のようちえんLittleTree

【活動地域】
東京・神奈川・栃木など

【ブログ】
http://little-tree.cocolog-nifty.com/blog/

【プロフィール】
保育園、カナダの保育所、日本の英語の幼稚園、北海道で自然ガイド、スノーボードインストラクター、NPOの自然学校職員などなど・・一見バラバラに見える経歴ですが、「子どもと自然」をキーワードに人生を歩んできました。現在は、それまでの経験が全て繋がり、保育と野外教育の視点を持ちつつ、「森のようちえん」の活動を行っています。「森のようちえん」で、子ども達の可能性に触れ、子どもが自分の力で育つ手助けをしています。活動の詳細は、森のようちえんの保育園の立ち上げに関わったり、川崎市野外活動センターにて「森のようちえんプログラム」の講師として運営、「森のようちえん全国ネットワーク」運営員、同ネットワーク主催の指導者研修会講師、LittleTreeと東京野外活動研究会との共催で「森のようちえんワークショップ」の開催など・・幅広く活動中。

【影響を受けたもの】
本「リトルトリー」「センスオブワンダー」・ヨガ・登山・映画「ガイヤシンフォニー」

【座右の銘】
やりたい事は何でもできる!「You can do whatever you want!」友達に贈られた言葉です。

【オフの過ごし方】
映画を観る・外ヨガ・カフェで本を読む・本屋に行く事・おいしいお酒を飲む