社会にとって意義あるデザインの提供
太刀川 英輔 /
Eisuke Tachikawa
( 第2期 )
NOSIGNER

事業概要
事業を始めたきっかけ
20世紀の産業と経済の発展は、先進国の生活を豊かにしました。しかし現在、その発展と裏腹に大きな矛盾が浮き彫りになっています。人類は未来に対して、正しい未来を残せているのでしょうか。私たちはデザインというアクションが、社会を変える可能性を示したいと思っています。私たちが信じるデザインとは、物を作ることではなく、物の背景を咀嚼し、デザインを通して既存の価値に疑いを投げかけ、更新すること。時代が大きく変化を迎えようとしている中で、新たな視点を手に入れるために、デザインには社会的にも大きな役割が生まれつつあります。そしてデザインの役割が拡大している現在、現代のデザインは、デザイナーのみならず、様々な専門を持った人が集い、集合知でデザインを進めていくことが求められています。
デザイナーとしての活動を通して感じた必要性から、SO-CEのプロジェクトを自主的に開始しました。
そしてSO-CEの準備を進めている最中、3月11日の震災が発生し、我々に何かできることはないかと考えました。被災地はとても苦しい状況に直面しており、今も多くの人が寒さやインフラの不備に苦しんでいます。もし、「知っていれば助かったことを、知らなかったから助からなかった。」という人がいるなら、それはとても悲しいこと。SO-CEのコンセプトを利用して、素早く必要な情報を現地に届けられないかと考えました。そこで震災から2日後の3月13日の早朝、被災地に必要な情報にのみ絞ったオープンデザインのプラットフォーム、OLIVE を立ち上げました。
OLIVEはSO-CEの派生として、自主的に始めたプロジェクトですが、現在ではCreative CommonsやFABLAB Japanなどを始め、多くの方の協力を受けています。翻訳やコンテンツについても、ネット上の呼びかけから広がり、有志の方によって行われています。
ひとことメッセージ
ある特定のデザイナーが社会を変えられるかどうかは分からないけれど、多くの人の中にデザインの考え方が浸透することで、社会は確実に変わっていくと思っています。デザインを通した感覚的なコミュニケーションの重要性は、ますます重要性が理解されつつあります。何か問題を解決することや、新しい視点を発見し、イノベーションを導くこと、そんな理性的なデザインと、人の心が揺れ動かされるような美しいものを生み出す、感性的なデザインを融合させて、美しい解決を提案できる企業になるため、これからもデザインの技を磨いていきたいと思っています。
活動レポート
現在のところ、活動レポートはありません。
【事業カテゴリ】
2期生/コンテンツ・エンターテイメント/ビジネス支援・産業支援
【団体名/事業名】
NOSIGNER
【活動地域】
日本・中国・アメリカ
【ウェブサイト】
http://nosigner.com
【ブログ】
http://www.nosigner.com/blog/
【プロフィール】
「見えない物をつくる職業」という意味を持つデザイン事務所NOSIGNERの創業者。
デザインによるソーシャルイノベーションを志し、科学技術・教育・地場産業・新興国支援など、
社会的意義を踏まえたデザイン活動を続けている。
プロダクトデザイン・アートディレクション・空間デザインなど複数の領域で国際的に高い評価を受けている。
被災地で役立つアイデア・デザインをwikipedia形式のwebで共有する「OLIVE PROJECT」代表。
【影響を受けたもの】
デザイン
【座右の銘】
正しい関係を探す
【オフの過ごし方】
美しいものを見に行く。