>>スタートアップメンバー一覧に戻る

旅を通して変化し挑戦する若者を支援し、世の中を元気にします

須子 善彦 /  Yoshihiko Suko ( 第2期 )
旅を通してチェンジメーカーを! 旅の大学 BADO!  

事業概要

事業概要
旅と共同生活(シェアハウス)を用いた独自の教育・対話プログラムを通して、
1) 若者の成長や、不確実な時代を生きるチカラを育てる
2) 多くの世代や立場の人々が、若者の成長に関わる機会を作り、世代間コミュニケーションを生み出す
3) 社会問題先進国であり、同時に社会イノベーション先進国である「ニッポン」の特に地域で起きている沢山の挑戦の物語と叡智を世界に、魅力的な若者(良い意味でのバカ者)と共に送り出す

ビジョン
事業を通して、多くの若者が、様々な社会の問題を時代や社会のせいにせず、自分たちの未来は自分たちで創れると信じられる「ニッポン」を実現。世界に尊敬される「ニッポン」の再生を目指し、自分たちの子どもが、この国・この街に生まれてきて良かったと感じられる未来へ。

教育プログラム
旅には以下のような点で、人を成長させ、これからの不確実な時代に、自分自身や社会を幸福にしてゆく人材を育成するのに適した存在だ。
1. 人生の可能性の無限さを教えてくれる点。様々な幸せの形があり正解などないということを知る
2. 個人の無力さと強さを同時に教えてくれる点。根拠のある自信、自己肯定感の醸成に繋がる
3. 自身の置かれた状況を相対的に知ることができ、自分の社会における役割に出会うきっかけを得る

BADO!は旅が持つこの可能性を最大化し、チャレンジする若者旅人本人にとって有意義な経験にする支援を行う。出発前と出発後に価値観を再認識し、問題意識を深めるプログラムや、価値観、問題意識レベルで共感し、旅中も支援して下さるサポータづくりをする。また、出発前後や旅先でのシェアハウス等での共同生活を通して問題意識や見識を深める経験や知識を学び、人脈を創る機会を提供する。

創り出す人材像
従来のリーダー育成が主に競争社会の中でひとり勝ちするためのエリート教育だったのに対し、BADO!の人材(バドラー)は仲間と共に成長し、コミュニティを豊かにすることが出来るネットワーク型の新しいチェンジメーカー。
「よそ者、若者、バカ者」として、世界と日本、地域と世界を繋げ、イノベーションを起こす触媒。時に、伴奏者として地域のアントレプレナーに寄り添い、未来と現実を橋渡しする翻訳者。また時に、中の人では分からない地域の良さを世界に伝える伝道者。
BADO!は世界を変える「バカ者」の道場だ。

 

事業を始めたきっかけ

幼少期のイジメと阪神大震災、慶応SFCとの出逢いである。

日本、特に田舎は出る杭は打たれイジメられる。当時は、常に自分を責めるか、社会や大人、田舎のせいにしていた。あの閉塞感は、若者から自己肯定感を奪い、他人や社会のせいにする気持ちを固定化のメカニズムであり、社会イノベーションの対局にあるものだ。私は運良く、音楽活動を通して、学校以外の外の世界の存在を知っていた。そこには沢山の魅力的な「バカ者」な大人がいた。外の世界のおかげで、自分は自殺することなく生き伸びられた。

その仲間で阪神大震災のボランティアに行った。これが初のバックパッカー経験。東大合格だけが高校生活の目標と教えられる日常の外に、多くの人がいた。多くの物語があった。自分の幸せではなく他人の幸せのために働くボランティア達。まったく新しい世界に未来を感じた。

そして慶応SFCに入学。そこでは学生全員が出る杭だった。誰も足を引っ張ったり、空気を読まない(笑)。陰口の心配なく、良い意味でバカ者になれる環境が日本にも存在した。本事業は、そのような環境を必要としている人に、より広く届けることを動機として始まった。かつての自分のように、狭い日常の中で苦しい同じ思いをしている子ども達は今日もたくさんいる。私は事業を通して彼らを救う。彼らは、未来の我が子である。

自殺、高齢化、世代間格差、心の病、様々な社会問題を抱える日本の未来を考える上で、常識や前例、既得権の構造にとらわれずイノベーションを起こす、良い意味での「バカ者」人材が必要だ。慶応SFCから社会起業家が沢山輩出されている点からも、出る杭タイプの人間こそ、未来を切り開くキーパーソンだ。

そこで、出る杭タイプの人間の活躍の場を与えるために旅という手段を用いて「バカ者」人材を育てる教育環境を創ることにした。誰もが時に、今いる場を離れ、文脈から自由になることで、イノベーションに近づける。また、その場にいる人(土の人)と、外から来た旅人(風の人)は、それぞれ異なった役割があり、この二者を上手くマッチングさせることで、イノベーションが加速する。また、前述したように、旅を共通の文脈として世代を超えた助け合いを実現しやすい点もポイントだ。

ひとことメッセージ

旅がきっかけで人生が変わった。今の自分がある。そういう方はたくさんいらっしゃると思います。BADO!でも既に多くの元旅人のみなさんが、今から旅に行こうという若者へ、アドバイス、機会の提供、資金の賛助などを行ってくださっています。サポーターになると、若者の考えに触れたり、その学びを一緒に創っていくことが出来ます。

また、BADO!を通して旅に出たい人も募集。毎年春先に行うコンペでは旅の資金が支援されます。また、海外や国内の地域へIターン,Uターンしようという人が共に生活し、学び会うシェアハウス@東京・杉並への入居者も募集しています。

旅には人を育てる大きな力があります。旅先での喜怒哀楽、価値観の揺ぶりや、成長する様を伝えることで、旅人自身の成長だけでなく、それを支えるサポーターに対しても成長や変化を与えるでしょう。ソーシャルメディアがそれを可能にします。旅の可能性で、日本と世界に社会イノベーションを起こしましょう。

挑戦し、変わり続ける若者(=バカ者)が増えれば、子供たちの未来も色鮮やかになる。ポジティブでワクワクする未来づくりにあなたも参加しませんか。BADO!は、「バカものづくりの道場」です。まずは視聴者として、あるいは旅人の支援者として、旅人として、あるいは事業を一緒につくっていく仲間として。ご連絡お待ちしています。

 

活動レポート

SVMの支援のおかげで、ニーズベースの事業モデルの構築に時間を費やすことが出来たのは、BADO!にとって大きなプラスだった。
事業ミッションと、ニーズベースの事業モデル、自分たちのリソースのバランスがとれた身の丈サイズ+αの事業モデルとして、BADO!は旅の前後の研修にフォーカスすることにした。具体的には、研修の提供の場であり、研究開発の場としても機能する「旅人のためのトキワ荘」シェアハウス兼会員制ゲストハウス「未来ラウンジ」を運営する。
「未来ラウンジ」をHUBとして、人材育成プログラムを強化し、旅人の職業化を追求する。また、「未来ラウンジ」の国内外数カ所への展開を通して、地域や海外へのIターンを目指す人材をバドラーとして育成し、彼らの社会イノベーションの実現を支援する。

また、今年3度目となる旅人へのプランコンテストの「世界を旅するチェンジメーカー奨学金キャンペーン」を本年度も引き続き行い、向こう1年かけて、協賛金額470万円、47都道府県からのバドラーの送り出しを実現する。

 

 

---------------------------------------------------------------------------------【2012/02】

 

2011年9月〜11月までは、既存事業(個人の海外への送り出し)をいかに収益化するかを、継続的にトライしつつ、新規事業である「国内への旅や、海外からのインバウンド」において新たな収益モデルを創ることも視野に入れて、試行錯誤を行ってきた。

主にSVM関係のアドバイザーや評価委員の方々からは、一点突破の観点から既存事業の収益化に注力するべきとのアドバイスを頂き、一方で、古くからのBADO!の支援者やスポンサーからは、新規事業のアドバイスをいただく等、一見相反するアドバイスを頂いてきた。本質的にはご指摘は同じで「経営資源が分散するよりも、一点突破を目指した方が良い」という点であり、その点、私も重々承知していた。その中で、どこにフォーカスすれば、収益性ならびに発展性と元々の事業ミッションの実現を両立できるか、試行錯誤の上を続けたのがここ半年である。

現在の状況では、まず基本的な収益源を確保し、事業を継続させ、次の事業モデルを創るための、第一の事業モデルとして、シェアハウス・シェアオフィス型ゲストハウス運営「未来ラウンジ@杉並」を立ち上げに全リソースの集中するべきと思い始めている。

---------------------------------------------------------------------------------【2011/11】

今まで1年強の間進めてきた事業を、どうやってマネタライズ化するか。さらに、ミッションと社会のニーズをよりシャープに繋ぐ、ビジネスモデルの構築のための試行錯誤、ヒアリングに力を入れている。まだ、模索段階である。

---------------------------------------------------------------------------------【2011/5】

【事業カテゴリ】
2期生国際協力・国際交流教育・こどもの健全育成

【団体名/事業名】
旅を通してチェンジメーカーを! 旅の大学 BADO!

【活動地域】
地球全域

【ウェブサイト】
http://www.bado.tv/

【ブログ】
http://blog.bado.tv/

【プロフィール】
1979年生まれ。函館育ち。高校2年生の時に阪神大震災にボランティア参加。そこで見たボランティアの世界と市民メディア、パソコン通信の可能性を感じ慶応SFCに入学。学生NPO AIESECにて人材育成担当や情報システム担当。研究テーマはITによる人材マッチング。24歳でSNSのベンチャーBeat Communication創業。この経験で資本金より個人の共感こそが最大の経営資源だと痛感。「地域SNS最前線」執筆をきっかけに地域のイノベーションに出会う。地域通貨と地方に資本主義の次の世界への可能性を感じ「共感動経済」を提唱。26歳で身体を壊し人生観が変わる。「がんばりたくてもがんばれない」人の気持ちを知る。成功をしてからしたいことをする、のではなくて、今したいこと、に素直に生きようと思った。井上英之研、マイプロ、ホールシステムアプローチ、図鑑インタビューとの出会いを経てBADO!創業

【影響を受けたもの】
両親、函館の街並みの美しさ、JUDY AND MARY、震災ボランティア

【座右の銘】
二兎を追う者だけが二兎を得る

【オフの過ごし方】
好きな仲間と美味しい手料理&お酒を囲み、深くて軽い会話をする(ヘリウムの会)