地域プロダクション = 人と地域の一生をデザインする。
菅原 和利 /
Kazutoshi Sugawara
( 第2期 )
アートマンズ株式会社
事業概要
アートマンズは“人と地域の一生をデザインする”会社です。
地域の魅力的な人・自然・文化をつなぎ、サービス・プロジェクトに変換する、“地域プロダクション”として、目には見えない“絆”や“縁”をプロデュースし、“心でつながれる社会”の実現を目指します。
<コンパス>
オリジン(起源):「本当の豊かさとは何か」
ミッション(使命):「心でつながれる社会の構築」
バリュー(信念):「つながりを信じ、未来に挑む」
ビジョン(目指す姿):「地域プロダクションの創立」
<商品・サービス >
アウトドアウエディング、シェアヴィレッジ、子ども原体験キャンプ、コミュニティデザイン企画など
事業を始めたきっかけ
「“本当の豊かさ”ってなんだろう?」
そんな素朴な疑問から私たちはスタートしました。衣食住何でも満たされた時代に生まれた私たちは、日々当たり前の豊かさに享受され生きています。しかし、ふと社会に目を向けると、年間3万人の自殺や、3万2千人の孤独死という、悲惨な現状がありました。人間としての”豊かさ”を手に入れたはずの私たちの国は一体どうなってしまったのでしょうか。
「地域の”つながり”の中に”豊かさ”があるのでは??」
そのような状況の中、豊かさを心から実感出来る環境がありました。それが現在事業拠点となっている奥多摩をはじめとする都心から離れた”地域”です。そこに暮らす人々の営みの中には人間として大切にしていくべき価値観がありました。そして、地域と共に生きる人々が大切にしている共通点が人と人、人と自然のつながりを心から大切にしているということです。
「誰もが”地域のつながり”を実感出来るようにしよう!」
そこで、私は地域のつながりを事業化していくことを決意しました。地域の豊かな資源が輝く舞台をプロデュースし、”本当の豊かさ”を求める全ての人々に地域のつながりを実感出来るサービスを開発しています。
「東京のアジール」
アジール(Asyl)とは「聖地」の事を指します。奥多摩は東京でありながら町の面積の9割が森林という地域特性を持ち、持続可能な関係性が維持されています。そのような地域の特性を生かし、奥多摩から東京都心部の方々へ「本当に豊かな価値」を発信していく聖地/拠点にしていきたいと考えています。
ひとことメッセージ
3.11以降、目に見えて人々の中にある価値観が変わってきました。
サンスクリット語で「本当の自分」という意味である「AtmanZ」を、誰もが見つけようとしているように思います。
しかし、複雑に価値が絡み合った都市部では新しい価値が生まれにくく、本当の自分を見つけられない状況になっているのではないでしょうか。
そこで、私たちは奥多摩を舞台に、これからの「本当の豊かさ」の基準になる価値を提供していきます。
アウトドアウエディングの「人と人が心でつながれ合えている場」
シェアヴィレッジの「多様な人同士が自然と関わり合いながらお互いを尊重する仕組み」
子ども原体験キャンプの「心の感性を磨く仕掛け」
のように、人間の心が次のステージに進めるように、奥多摩の人と自然に協力していただきながら、新たなサービス・プロジェクトを生み出していきます。
活動レポート
ここまで数えきれないほど大きな方々に支えられ、本当に感謝感謝感謝の毎日です。
「本当の豊かさって何だろう?」という途方もない問いを求め続けて、光がない道を彷徨いながらここまで歩んできましたが、ようやくひとつのカタチが観えてきました。
「つながりを事業化する」という目には見えない人と人とのつながりから価値を生み出す挑戦は、「コミュニティデザイン」という概念に集約されていきました。
コミュニティデザインとは明確な定義はありませんが、一言でいえば「人と人がつながり、価値を生み出す舞台を創ること」です。
地域の魅力ある人たちをつないで地域のドリームチームを結成し、依頼主(顧客)のニーズや課題を解決するプロジェクトを実施していくことが出来るようになりました。
私たちアートマンズは特別何か出来るわけではなんです。ただ、真摯に人と向き合い、その人の個性や性格を見極め、依頼主(何か課題を抱えている方々・法人)のニーズに即したプロジェクトやサービスごとに人と人をつなげて適切な価値を創りだしているだけです。
後はこのモデルをブラッシュアップし、アートマンズなりのコミュニティデザインモデルを築いて、そのモデルを皆さんでシェアして、おもしろい世の中を創っていければと考えています。
一緒に本当に豊かな価値で満たされた社会を創っていきましょう!
---------------------------------------------------------------------------------【2011/8】
これまでの人類の発展、繁栄、成熟の過程で、私たちは地球に多大な影響を与えてきました。自然本来の関係性を根本から崩すようなこともしてきました。
もしかしたらこの震災という天災と放射能という人災は人間に与えられた最後の機会なのかもしれません。
人類がここから先新たな発展、繁栄、成熟の過程を進んでいくためには、今まさに変わらなければならない時に来ていると思います。
今、私は奥多摩を拠点に、人類の次の未来創りを始めています。その挑戦は前例がないことなので、何が正しいか、どの道をたどればいいのかは、その瞬間を感じ、考えなければ見えてきません。しかし、誰かが新しいことを始めていかなければ、進化は起こらない。
そんなことを感じ・考えながら日々走っています。理想的なことばかり考えがちな私ですが、やっと持続可能な経営になる目途がたってきました。
「道徳なき経済は犯罪であり、経済なき道徳は寝言である」と、同郷の二宮尊徳は言いましたが、彼はまさにこの言葉を実践し、やり遂げました。
歴史の先輩に見習い、私もやり遂げられるよう、頑張っていきたいと思います。皆さんどうぞよろしくお願い致します。
---------------------------------------------------------------------------------【2011/5】
【事業カテゴリ】
2期生/コンテンツ・エンターテイメント/地域活性・街づくり
【団体名/事業名】
アートマンズ株式会社
【活動地域】
奥多摩町
【ウェブサイト】
http://www.atmanz.com/
【ブログ】
http://d.hatena.ne.jp/atmanz21/
【プロフィール】
最後の昭和世代。法政大学人間環境学部在学時から奥多摩町を拠点にコミュニティデザインを実践。山村の営みの中にある人と人との関係性、人と自然との関係性の間にある「豊かさ」に興味を抱く。本当の豊かさを事業化するべく、アミタ株式会社のインターンシップに合流し、関係性の中から価値を生み出す修行を積む。その後、大学卒業と同時に奥多摩町へ仲間と共に移住し、「アートマンズ」を設立。「本当の豊かさとは何か?」という「座右の問い」と、大学時に培った「地域の人のつながり」を頼りに、地域と都市が相互に補完し合いながら課題を解決していく事業モデルの模索を始める。様々な事業への挑戦・失敗を重ね、団体の方向性を見いだして行く。地域のあらゆる才能や資源を集め、サービス・プロジェクトを生み出す「地域プロダクション」として法人化。「人と地域の一生をデザインする」をコンセプトに、コミュニティデザイン・プロデュースを手がける。
【影響を受けたもの】
自然
【座右の銘】
和を以て利を成す
【オフの過ごし方】
釣り