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シアバターの販売を通じて日本とアフリカを笑顔で繋ぐ

前田 眞澄 /  Masumi Maeda ( 第3期 )
日本とアフリカを笑顔で繋ぐ ~ズオ村シアバタープロジェクト~ アフリカ工房  

事業概要

ガーナ、ズオ村の子供達の笑顔はとびっきりの笑顔です。
村のばあばの顔に深く刻まれたしわは彼女の生きてきた証。
「お金」はなくても、ズオ村には、沢山の「笑顔と優しさ」が溢れています。

そんなズオ村からやってきたアフリカ工房のシアバター。
1000年も昔から、食用に、お肌の保護に、傷や火傷の治療薬として、村の暮らしと共にシアバターは生きてきました。

私達はシアバターを通じて【日本とアフリカを笑顔でつなぐ】ことを目指し
次の事を実現していきたいと思います。

①【フェアトレードで生産者の現金収入向上】
子供たちの学費や病気になった時の医療費など現金収入が少なく払えないことも。
種ではなくシアバターの状態で購入する事、また現地市場価格以上で生産者の納得する
価格で購入する事(フェアトレード)で、女性達の現金収入を増やします。

②【ズオ村 夢応援プロジェクト】
ズオ村の子供達の「学校に行きたい」や「手に職を持ちたい」といったそれぞれの【未来の夢】を応援し、自立的に村が発展していくことの手助けをしたい。
そんな想いから、夢を直接サポートする奨学金システムを作ろうと現在計画しています。

③【日本とアフリカを笑顔でつなぐシアバター】
シアバターとともに村の豊かさやぬくもりをお伝えすることによってお客様が笑顔に
なり、商品を購入する事が直接村の笑顔にもつながっていく。
そんな事業を進めていきます。

 

事業を始めたきっかけ

中学生の頃から憧れていたアフリカ。20歳の時念願かなってガーナ大学に入学し、自分の肌の色を忘れる位ガーナに溶け込み学んだ4年間の学生生活。                                 

卒業後、青年海外協力隊に参加し、ガーナ北部の町にて活動を行いました。
北部農村では安定した現金収入が望めず、子供の学費が払えなかったり、
病気になっても薬が買えないという現実がありました。
また、手に職がないために、カヤエイといって、首都に出稼ぎにいき
HIV等の問題を抱えて村に帰ってくる少女達もいます。

そこで村にもともとある自然や資源を活かした現金収入プロジェクトを
行いたいと考え、村の女性達に一人一人、得意な事を聞いてみました。

するとみな口々に「シアバター作り、シアバター作り」というのです。
1000年以上も前から食用に、美容に、薬用にと用いられてきたオイル。
そんなに良いものならばと、現地では、シアバターを加工した石鹸作りを指導、
販売しました。                                 

6年半のガーナ滞在経験を経て、ガーナという国が抱える多くの
問題にも直面しましたが、村の生活にはとびきりの笑顔や優しさ、
自然と人とが共存する生き方など、大切なものが残っていることを実感しました。

帰国後、シアバターの販売を通じて、現地の女性達の現金収入が増える事、
またシアバターと共にアフリカの【笑顔】をお届けする事で、日本を元気にしたいという思いで、同じ協力隊で出会った夫と共にシアバターの販売を始めました。

ひとことメッセージ

今後は、更に売上を伸ばし、女性達の現金収入と日本の笑顔を増やす事を
目指します。

また【夢・応援奨学金プロジェクト】といった未来の担い手である
子供達の夢を直接応援する仕組みづくりを行い、
シアバターに象徴される手仕事や文化といった良い面を守りながらも、
未来の子供達と共に、村が自立発展していくことを目指しています。   

 

活動レポート

今年一年、ETICさんの支援を受ける中で、自分たちの事業について、とことん向き合った一年だった。
自分たちのアフリカへの想いをシアバターを販売していく中でどのように伝えていったらよいのか、人に【伝える】事の難しさを実感した。
同時に、日本、ガーナ共にインパクト広げていくためには、想いだけではなく、経営的な戦略が必要な事を学んだ。
ともすると、目の前の仕事に追われてしまう毎日ではあるが、そんな中にも、事業全体のビジョンを掘り下げる事、経営的な視点で
事業を考えていく事、実際の数値データの大切さを学んだ一年であった。

今後、自分たちのビジョンや情報の整理、定期的な経営相談の必要性から、現在、コーチングや経営コンサルタントの方の協力を
得ている。実際、第三者にコーチングや経営相談をすることで、自分たちの問題点や、こんがらがっている情報がすっきりされて、
次への一歩へ行動できると感じている。

まずは、お金の管理と資金繰り表の作成、また情報の伝え方を整理して今後の事業を更に発展させていきたい。

------------------------------------------------------【2012/02】

9、10月と経営相談会、研修に参加して、メンターの方やメンバーの方に様々なアドバイスを頂きました。
大変参考になった一方、様々な視点や立場からの意見だったために、正直混乱してしまい、
自分達の方向性が見えなくなり、そんな中目の前の仕事と子育てに追われ、苦しかった時期がありました。

しかし、11月に入りコーディネーターの方にアドバイスを頂き、
事業パートナーである夫と共に一度自分達の事業を俯瞰してみる時間を持ちました。

その事により先のビジョンが明確になった事が大きな変化でした。
自分たちが現在関わっているズオ村が最終的にどのようになってほしいのか。

もちろん現金収入が増えるのは大切な事。
でも、その事により、村の調和や文化が失われてしまうのは悲しいこと。
村の子供や青年たちが夢や誇りを持って生き、村が将来的に自立発展していく事が大切だと私達は思います。
シアバターの販売等を通じて、そのための人材を育てる仕組みづくりをサポートしていきたい。

現在は目指すべき方向性が見えた段階なので、今後更に具体的な計画にまで詰めていきたいと思っています。

 

------------------------------------------------------【2011/11】

この3か月を振り返ってみると、新たな出会いとビジネスの視野の広がりを与えられた3か月だったと思います。


事業計画を作る事がこんなに大変でエネルギーのいる事なのだという事を実感する毎日でした。
名古屋から東京まで、セミナーにや経営計画相談会等に参加するのも大変でしたが、参加するたびに、新たな発想や学びを得られ、それを持ち帰り、再び事業計画を練り直す事でどんどんブラッシュアップされた事業計画になってきたように思います。


また、メンターの方に数値の面での弱さを指摘され、実際に数値を出してみたところ、自分達の事業の状況を客観的に見る事ができるようになりました。また、現地へのインパクト等も数値化する事により、更に明確になりました。


経営計画相談では、新たな事業の方向性をアドバイス頂き、それによってやるべき事が更に明確になってきました。事業計画セミナーでは未来のありたい姿から棚卸をしていく事業計画の立て方、また財務計画のたて方を学ぶ事ができ、今まで現状の状態から事業計画をたてようとして行き詰っていた私達にとって非常に参考になりました。9月にもう一度セミナーに参加し、事業計画の更なるブラッシュアップを行っていきたいと思っています。

これから秋、冬に向け、益々忙しくなってきますが、日常の販売業務と併せて、更なる事業計画とビジョンの練り直し、またそれに伴う行動を実践していきたいと思います。

------------------------------------------------------【2011/08】

【事業カテゴリ】
3期生国際協力・国際交流教育・こどもの健全育成

【団体名/事業名】
日本とアフリカを笑顔で繋ぐ ~ズオ村シアバタープロジェクト~ アフリカ工房

【活動地域】
日本&アフリカ(ガーナ)

【ウェブサイト】
http://africakobo.com/

【ブログ】
http://ameblo.jp/masusoup/

【プロフィール】
山形県鶴岡市に生まれる。
中学生から東京にある自由学園に入学。8年間寮生活を送る。                   
その後、アフリカのガーナ大学に入学し、4年間アフリカ各地から集まった学生達と共に宗教がガーナの貧困とどう関連しているか、また国の発展にどう貢献できるのかということを学ぶ。

2001年より2年間、青年海外協力隊に参加。村落開発普及員として、ガーナ北部ズオ村にて活動を行った。そこで、シアバターに出会う。
帰国後、会社勤めを経て、結婚を機に夫の実家がある名古屋へ。
アフリカ工房を開設し、シアバターの販売を始める。

【影響を受けたもの】
【人】板垣真理子(写真家)、ミヒャエルエンデ、シュタイナー 日本とアフリカの手仕事職人【本】エンデと語る

【座右の銘】
「人生に起こることは、すべて意味がある。」

【オフの過ごし方】
子供と向き合う。 自然の中で過ごす。