事業概要

現在の若手世代は、ITバブルの崩壊や市民活動の創成期を間近で見てきた、社会の課題を解決する活動に対して強い関心を持っている世代であり、日本の将来に対して強い危機感を感じている世代です。しかし、日本社会においては、大組織が若者を枠に閉じ込めることが常態化しており、なかなか若者の情熱や危機感を行動へと変えることができずにいます。

私どもは、こうした若手世代が今後どんな行動を取っていくかが、日本社会のこれからの在り方を決める大きな転換点だと考えています。彼らが大組織の中でくすぶってしまい、もともと持っていた問題意識とそれに対する情熱を行動に移せなかったとしたら、これから様々な社会課題に立ち向かっていく日本社会にとって、大きな機会損失になるのではないでしょうか。

クロスフィールズは、そうした人たちに「留職」プログラムという機会を提供することで、「社会の未来と組織の未来を切り拓くリーダー」を創っていきます。

「留職」プログラムとは、企業で働く人材が一定期間（１カ月～１２ヶ月）新興国のNPOや行政機関に赴任し、そこで現地の人々とともに本業のスキルを生かして社会課題の解決を行うというプログラムを運営します。短期的には、「グローバル人材」の育成に課題を抱える国内の大企業に対し、グローバルな環境で活躍できるリーダーを育成するためのプログラムとしてサービスを提供していきます。

このプログラムの提供を通じ、｢すべての人が『働くこと』を通じて想い・情熱を実現することのできる世界｣と「NPO・企業・行政がパートナーとなり、次々と社会の課題を解決している世界」の実現を目指していきます。

 

事業を始めたきっかけ

私は、たまたまNPOの世界とビジネスの世界の両方で働いた経験を持っています。

大学卒業後すぐに参加した青年海外協力隊では、中東シリアのNPOでマイクロファイナンスの調査や環境プログラムの企画運営などを行っていました。その後入社したコンサルティング会社では様々なビジネスに触れる機会を得て、両者の世界には互いに学ぶべきところが多いのではないかと思うようになりました。

たとえば、青年海外協力隊の時に働いていたNPOでは、ビジネスの世界では当たり前とされている事業の進め方ができていないことで、そのNPOが持つ大きな可能性を十分に発揮できていないということをいつも感じていました。一方ビジネスの世界では、多くの企業が既存の技術やサービスの延長線上の発想に固執してしまい、多くのNPOが得意としているような、枠にとらわれない大胆でイノベーティブな考え方をすることができていない状況を数多く見てきました。

そこで、この２つの世界を橋渡しするような事業を立ち上げたいと思ったのが、この事業を始めたきっかけです。

ひとことメッセージ

僕は2011年の3月11日に会社を退職し、この事業に自分の持てる全てを捧げる決断をしました。もちろん悩むところは少しもなかったと言えば嘘になりますが、このタイミングでこの事業を始めることには、とても強い使命感を感じています。自分の周りにいる仲間たちや、同世代の人間たちを代表して、少しでも世の中が活力溢れた場所になるために、自分ができることを精一杯にやっていく所存です。

「留職」プログラムの導入にご関心のある企業・行政の皆さま、この事業を一緒に創っていきたいと思ってくださった方々は、ぜひ以下のメールアドレスまでご連絡ください。

info@crossfields.jp

 

活動レポート

パナソニック株式会社が「留職」プログラムを日本企業ではじめて導入へ
http://crossfields.jp/event/20120206_pr/

------------------------------------------------------【2012/02】